
お金の貸し借りが行われる際には、「金銭消費貸借契約」等の契約を結ぶのが一般的です。
その場合、お金を貸す人のことを「債権者」、借りる人のことを「債務者」と言います。
保証契約とは、債務者が債権者から借りたお金を万が一返せなくなった場合、
「保証人」や「連帯保証人」となった人が債務者に代わってお金を支払うことを約束する契約です。
※保証契約は、債権者と保証人(連帯保証人)との間で結ばれることになります。
「保証人」、「連帯保証人」のどちらも借金等の保証人となり、“債務者が債務を支払えなくなった場合に保証をする”という点に変わりはありませんが、責任の重さが大きく異なります。
そこで今回は、「保証」と「連帯保証」の保証人の違いについてご紹介させていただきます。
●「保証」について
保証人となった場合、債務者が返済できなくなった時に初めて支払いの義務が生じます。
債務を支払う順番は、債務者、保証人となるのが原則です。
そして保証人の場合は、債権者から支払いを求められたとしても以下の事を主張することができます。
➀ 催告の抗弁権…「まず債務者に請求をしてください」 と主張できる。
② 検索の抗弁権…「債務者の財産を差し押さえてください」と主張できる。
③ 分別の利益…債務者に対し、複数の保証人がついている場合、「返済額を保証人の数で分割して負担しましょう」と主張できる。
➀~③を主張しても、債務者が返済できなかった場合には、保証人が代わりに返済を行うこととなります。
●「連帯保証」について
連帯保証人の場合、債務者と連帯保証人は同等の立場になるため、債権者は同時に支払いを求めることができます。
保証人は、債権者に主張できる3つの権利(上記①~③)が認められていますが、連帯保証人にはそれらが認められていないため、債権者から返済を求められた場合には、
直ちに全額返済する必要があります。
連帯保証人は保証人に比べ、責任の範囲が大きく違い、連帯保証人の方が、かなり重い責任を負うことになります。
安易に保証契約を結んでしまうと意図しない間に多額の負債を負ってしまっている可能性があるため、もし保証人や連帯保証人となる場合には、債務者の債務の把握や支払い能力があるのかを確認する必要があります。
「信頼できる相手から頼まれたから」等と安易な気持ちで保証契約書にサインをしないようにしましょう。
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スタッフ 丹羽