
登記事項証明書(登記簿謄本)で度々目にする「国土調査による成果」について。
【表題部(土地の表示)の抜粋】
これは、国土調査(地籍調査)の結果を登記簿に反映したものです。
【国土調査とは】
◆国土調査は、国土調査法に基づき、国土の開発及び保全並びにその利用の高度化に資するとともに、合わせて地籍の明確化を図るため、国土の実態を科学的総合的に調査するものです。
◆国土調査は、『地籍調査関係』『土地分類調査関係』『水調査関係』の3つに大きく分けることができます。
◆今回関係してくるのは「地籍調査」で、一筆ごとの土地について、所有者、地番及び地目を調査し、境界及び地積に関する測量を行い、その結果を地籍図及び地積簿にとりまとめています。
【地積調査の実施】
地籍調査が実施された地区では、
①土地の面積や地目など、登記記録の内容が正確なものに変更されます。
②登記されている土地の筆界を現地に復元することが可能になります。
【地籍調査の効果】
以下は、効果の一例です。
①土地取引の円滑化と土地資産の保全
地籍調査の未実施地区では、登記簿の面積と実測面積が異なることが多数あります。
例えば土地の売買をする際、買主から確定測量図を作成するように求められた場合、
「隣接地所有者から境界に対する承諾が得られない。」「測量などに多大な費用がかかる。」というような問題が起こる場合がありますが、地籍調査後は土地取引が円滑になります。
②固定資産税の課税の適正化
国土調査による成果で地籍が増減した場合、固定資産税の増減はすぐには行われません。数年後に国土調査の進捗をみて評価替えが行われることが多いそうです。それまでは従来の地籍で課税されるのですが、不動産登記の登録免許税計算のためには、登記簿の国土調査による成果の地籍での評価が必要なので、注意が必要です。
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スタッフ 倉橋