住宅を購入する際、多くの方が銀行などから住宅ローンを借り、その担保として自宅に「抵当権」が設定されます。この抵当権は登記簿に記録されるため、内容が変わった場合には「抵当権変更登記」という手続きが必要になります。
◎こんなケースで変更登記が必要です
●相続などにより、返済する人(債務者)が変わった
●金利の見直しにより、利息や損害金の利率が変わった
●根抵当権の借入上限額(極度額)を増減した
なかでも最も多いのが「債務者の変更」です。たとえば相続によって返済義務を引き継いだとき、住所・氏名が変わったときなどが該当します。
変更登記を放置すると、登記簿の記載と実態がズレてしまい、将来の売却や借換えの際にトラブルになる可能性があります。変更が生じたら、早めに手続きを行うことが大切です。
ケース① 相続による債務者の変更
・住宅ローンの債務者が亡くなった場合、その債務(借金)は相続人に引き継がれます。このとき、抵当権の登記簿に記録されている債務者の名義を相続人へ変更する手続きが「相続による債務者の変更登記」です。相続登記とは別の手続きであり、見落とされがちな重要な登記です。
・住宅ローンを組んで不動産を購入すると、登記簿には抵当権が設定され、債務者(ローンの借主)の氏名・住所が記録されます。債務者が亡くなり相続が発生すると、ローン残債は相続人に承継されますが、登記簿上の債務者の記載は自動的に変わりません。
・登記の記載を実態に合わせるために行うのが、債務者の変更登記です。この手続きを怠ると、不動産の売却・借換え・追加融資の際に手続きが複雑になるほか、登記簿と実態の不一致が問題になることがあります。
・住宅ローンには、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」が付保されています。まず、団信の加入有無を確認することが最優先です。
ケース② 個人債務者の住所・氏名変更
・住宅ローンを借りた後に引越しをした場合や、結婚・離婚などで氏名が変わった場合、登記簿上の債務者の表示を更新する「債務者の表示変更登記」が必要です。
・この手続きは、所有権の住所変更登記とは別の申請になります。不動産の所有者として住所変更登記を済ませていたとしても、抵当権の債務者欄の記載は自動では更新されないため、個別に申請が必要です。
・債務者の表示変更登記は所有権の住所変更登記とは異なり、義務化の対象外となります。
抵当権変更登記は、放置していても罰則がないため、後回しにされがちな手続きです。しかし、不動産の売却・ローンの借換え・相続など、人生の大きな場面で必ずといっていいほど問題が表面化します。「うちは大丈夫だろうか」と少しでも気になった方は、お気軽にご相談ください。現状の整理から丁寧にサポートいたします。
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スタッフ 倉橋