2026年5月4日 9:00 am

株券とは

 

株券とは、株式会社の株式を保有していることを証明する有価証券です。

かつては株式会社が株券を発行することが原則とされていましたが、現在の会社法では、株券を発行しないことが原則となっています。

会社法214条により、株式会社は定款で定めない限り、株券を発行しません。

 

定款に「株券を発行する」旨を定めた会社  →株券発行会社
定款に「株券を発行する」旨を定めてない会社→株券不発行会社

 

※種類株式発行会社において、一部の種類株式のみ株券を発行することはできません。

 

(株券を発行する旨の定款の定め)
会社法第214条 株式会社は、その株式(種類株式発行会社にあっては、全部の種類の株式)に係る株券を発行する旨を定款で定めることができる。

 

 

◆株券の記載事項

 

株券には,法定の事項および株券の番号を記載し,代表取締役・代表執行役が署名しまたは記名押印しなければなりません。法定事項は以下の通りです。
①会社の商号
②当該株券に係る株式の数
③譲渡による当該株券に係る株式の取得について会社の承認を要することを定めたときはその旨
④種類株式発行会社では当該株券に係る株式の種類および内容

 

 

◆株券の発行時期

 

原則 :株式の発行後遅滞なく発行

 

例外①

株券不所持の申出がある場合は発行不可
株主が会社に対して株券を所持しない旨の申出(株券不所持の申出)をしている場合、会社は株券を発行することができません。

 

例外②

非公開会社の特則

株主から請求があるまで発行しないことが可能です。

 

 

◆株券提出手続

 

株券発行会社は株式の全部について株券を発行していない場合を除き,株券提出手続きが必要となる行為をする場合に、株主等に対して事前に一定の周知を行う必要があります。

具体的には、会社は効力発生日の1か月前までに、株券を提出すべき旨を公告するとともに、株主および登録株式質権者に対して各別に通知をしなければなりません。

※登録株式質権者とは、株式に質権(担保権)を設定し、その旨が株主名簿に記載または記録されている者をいいます。

 

 

◆公告・通知を要する行為

 

①全部譲渡制限株式とするために定款の定めを設ける定款の変更
②株式の併合
③全部取得条項付種類株式の取得
④取得条項付株式の取得
⑤特別支配株主の売渡株式の取得
⑥組織変更
⑦当該会社が消滅する合併
⑧株式交換
⑨株式移転

 

 

◆株券提出手続が不要になる場合

 

上記の①~⑨の行為をする場合でも、以下の場合は株券提出手続きが不要になります。

・すべての株主が株券不所持の申出をしている場合

・非公開会社において株主からの発行の請求がなく、すべての株式について株券を発行していない場合

 

 

◆株券を発行する旨の定めの廃止

 

株券発行会社は、株券を発行する旨の定款の定めを廃止することにより、株券不発行会社となることができ、株券は定款の変更が効力を生ずる日に無効となります。

 

具体的には、当該定款の変更の効力が生ずる日の2週間前までに、

①株券を発行する旨の定款の定めを廃止する旨

②その定款変更の効力発生日

③その効力を生じる日において当該株式会社の株券は無効となる旨

を公告しなければなりません。

さらに、株主および登録株式質権者に対しては、これらの事項を各別に通知する必要があります。

 

なお、株券発行会社であって株式の全部について株券を発行していない株式会社は、

・株券を発行する旨の定款の定めを廃止する旨

・定款の変更が効力を生ずる日

を公告又は株主・登録株式質権者への通知のいずれかをすればよいとされています。

 

 

◆まとめ

 

現在は株券不発行が一般的であるため、実務では株券不発行会社が大半ですが、既存の株券発行会社においては、株券提出手続きなど見落としがちな手続きが残っています

「うちの会社、株券発行会社だったっけ?」——そう感じた方は、自社の定款をあらためて確認してみることをおすすめします。

 

 

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