2026年4月20日 9:00 am

以前のブログにて、「数次相続が発生している場合の所有権保存登記」についてご説明いたしました。

その際のブログがこちらになります。

 

数次相続が発生している場合の所有権保存登記

 

上記の記事でも触れておりますが、建物の表題登記は義務である一方、所有権保存登記は任意であるため、未登記のままとなっているケースがあります。

このような場合、表題部に所有者として記載されている方が亡くなると、その相続人が自己名義で所有権保存登記を行うことが可能です。

 

 

◆相続と保存登記の関係

通常、相続が発生した場合には「所有権移転登記(相続登記)」を行います。

しかし、表題登記のみがされている建物については、所有権保存登記がなされていないため、その前提となる相続による所有権移転登記を行うことはできません。

したがって相続人が自己名義で所有権保存登記を行う必要があります。

 

◆保存登記をしないリスク

未登記のまま放置していると、以下のようなリスクがあります。

  • 売却できない
  • 担保に入れられない
  • 相続関係が複雑化する
  • 権利関係が不明確になる

特に相続が重なると、権利関係が非常に複雑になるため、早めの対応が重要です。

 

◆被相続人と表題部所有者が同一人物であることの証明

所有権保存登記を行う際には、原則として

「表題部所有者=被相続人」

であることを証明する必要があります。

しかし、表題登記に住所の記載がない場合、同一人物であるかの判断が難しいケースがあります。

その場合の主な対応方法は以下のとおりです。

 

①同一人物である証明を補強する

  • 住所の記載がない場合、登記実務上、「物件の所在地」が所有者の住所と推定される取扱いとなります。
  • 被相続人の戸籍(出生~死亡まで)や戸籍附票等に「物件の所在」が記載されているかを確認します。

→記載があれば同一人物である証明資料として扱われます。

→記載がない場合は、「不在籍証明書」「不在住証明書」を取得します。

「不在籍証明書」「不在住証明書」についてはこちらのブログをご参照ください。

 

不在籍証明書・不在住証明書について

 

②上申書を提出

同一人物であることを直接証明する資料が揃わない場合は、

  • 表題部所有者と被相続人が同一人物であること
  • 住所の記載がない理由

などを記載した上申書を作成し、相続人が署名押印します。

 

③固定資産評価証明書を活用

・固定資産評価証明書

・公課証明書

・課税明細書(原本)

なども、補足資料として利用できます。

これらは「所在・家屋番号・名義人の一致」を確認するための資料となります。

 

なお、これらの資料の取扱いは法務局ごとに運用が異なるため、事前に「どの資料で足りるか」を確認しておくと安心です。

 

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。具体的なお手続きについては、専門家にご相談ください。

 

当事務所では、相続に関する登記手続きのご相談を承っております。

不動産の状況によって必要な手続きは大きく異なりますので、不安な場合はぜひお気軽にご相談ください。丁寧にサポートさせていただきます。

 

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スタッフ 倉橋