2021年10月27日 2:46 pm

◆相続登記制度が新しくなります◆

令和3年4月に相続登記が義務化される法律が成立し、令和6年に新しい相続登記制度がスタートすることになりました。

これまでは所有者が亡くなっても相続登記は義務ではありませんでしたが、今後は相続登記は義務となり放置すると罰せられる可能性もあります。

 

 

◆現状の相続登記とその問題点◆

相続登記をするためには、

① 亡くなった所有者(=被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本等を揃え、

② 相続人同士で話し合って印鑑登録証明書を揃えて遺産分割協議書を作成し、

③ 登記申請書を作成し登録免許税(手数料)を納める

等の手続きを行う必要があります。

 

大半の方にとっては不動産の登記申請は人生で1回か2回あるかどうかで、自分ですべての手続きをするのは、正直煩雑で面倒です。

相続した不動産を売却等して処分する場合には相続登記は必ず必要となります。

しかし、所有者の家族がそのまま住み続ける場合には、相続登記は手間とコストがかかるというデメリットの反面、メリットは実感としては感じられず、また相続登記しなくても罰則がなかったため、何代も手続きをしないままの方々も多くいました。

 

しかし、こういった相続登記の放置が様々な問題を引き起こしてきました。

例えば、所有者が亡くなった際の相続登記をしないまま年月が経過し、相続人も次々と亡くなり、何代も放置した結果、最終的に該当の相続人が50人を超えてしまう……というケースも中にはあるようです。

仮に土地を購入したいと思う人がいても、多すぎる相続人の追跡調査が困難を極め、取引を断念、結果、有効活用されずに空き地として放置される、ということもあります。

建物については、誰にも管理されず老朽化して廃墟のようになり、近隣に危険をもたらす、ということも。

こういった事例については、「所有者不明土地・建物問題」として、テレビでしばしば報道されているのをご覧になった方もいるかと思います。

 

 

◆新制度について◆

こういった問題点を解決するために改正されたのが今回の法律で、令和6年中には新しい制度がスタートする予定です。

 

新制度がスタートすると相続登記は義務とされ、正当な理由がないのに、不動産の相続を知ってから3年以内に相続登記の申請をしないと、10万円以下の過料が科される可能性があります(関係者が多くて必要書類の収集が困難、等の正当な理由がある場合は除く)。

 

新制度開始後も、相続人の間で話し合った遺産分割協議の結果を踏まえた登記申請にはなりますが、この話し合いで決着をつけるのが難しい場合は、新しく作られた「相続人申告登記」という手続きをとることで、ひとまず義務を果たすことができます。

これは、「自分が相続人の一人である」と申告し、それを示す戸籍を提出する手続きで、他の相続人の届がなくても一人でも行うことができるものです。

 

この相続登記義務化は、令和6年以降に所有者が亡くなった場合だけではなく、過去にさかのぼって適用されます。

例えば昭和60年に亡くなった所有者や、平成25年に亡くなった所有者の名義変更をしていなかった場合、令和6年の制度スタートから3年以内に登記申請をしなくてはいけません。

 

この「相続登記の申請義務化」以外にも、登記名義人の住所変更申請の義務化や手続きの簡便化等、「所有者不明土地」問題の発生を予防する方策が、複数導入される予定となっています。

 

 

◆まとめ◆

このように、自分や家族が不動産を所有している場合、遅かれ早かれ相続登記をしなくてはいけない時期がやってきます。

「あれ、そういえば、20年前に父親が亡くなったときの自宅の相続登記はどうなってるんだろう?」などと、登記の現況が把握できていない不動産がある場合は、早めに調べて対応された方が良いでしょう。

新制度の開始は令和6年の予定ですが、法務局が込み合ってデータの反映まで時間がかかり、売却したいタイミングを逃すことも可能性としてあるかもしれません。

 

相続登記申請の手続きや罰則に不安がある方や自分で登記申請するのは面倒だという方は、どうぞお早めに司法書士までご相談ください。

 

豊田市で司法書士をお探しなら

司法書士スパークル総合法務事務所へどうぞ。

Tags: , , , , ,

Categorised in: