以前のブログでは、住宅ローンを利用した際に設定される抵当権について、その内容に変更が生じた場合に必要となる「抵当権変更登記」や住所変更登記についてお伝えしました。
その際のブログがこちらです。
今回は、連帯債務者の住所変更について、注意点をQ&A方式でお伝えします。
☝事例
夫婦共有の不動産について、連帯債務で土地資金の住宅ローンを借りているケースで見ていきましょう。
その後、同じ土地上に建物を新築するにあたり、夫婦ともに住所を変更しました。
この場合、土地の登記簿に記載されている所有者としての住所変更登記と、
抵当権の債務者として記載されている住所変更登記を、どのように申請すればよいのでしょうか。
Q.夫婦それぞれで申請を分けず、1件で申請できるか?
A.住所移転の日付と移転後の住所が同じであれば、1件の申請で申請可能。
例えば、次のようなケースです。
夫 2026年6月1日転居 愛知県豊田市○町1番地1
妻 2026年6月1日転居 愛知県豊田市○町1番地1
このように、夫婦の住所移転の日付と移転後の住所が同じであれば、登記原因が同一となるため、
1件の申請でまとめて登記することが可能です。
ただし、ここで注意が必要なのは、所有者としての住所変更登記と、
抵当権の債務者としての住所変更登記は、登記の内容が異なるという点です。
所有者の住所変更登記は、登記簿上の所有者の住所を現在の住所に変更する手続きです。
一方で、抵当権の債務者住所変更登記は、抵当権の登記事項のうち、債務者の住所を変更する手続きです。
また、抵当権の債務者住所変更登記は、原則として抵当権者と抵当権設定者の共同申請によって行います。
そのため、金融機関の協力が必要となる場合があります。
Q.夫婦が異なる日に住所移転した場合はどうなる?
A.住所移転の日付が異なる場合、1件の申請でまとめて行うことはできません。
例えば、次のようなケースです。
夫 2026年5月30日転居 愛知県豊田市○町1番地1
妻 2026年6月1日転居 愛知県豊田市○町1番地1
この場合、移転後の住所が同じであっても、夫婦それぞれの住所移転の日付が異なります。
登記申請では、「登記の目的」や「登記原因」が同じかどうかが重要になります。
住所移転の日付が異なると、登記原因の日付が異なるため、夫婦2名分を1件の申請でまとめて行うことはできません。
そのため、夫と妻それぞれについて、個別に申請する必要があります。
当事者が複数の住所移転による変更登記は、
申請件数によって登録免許税の金額が変わる場合があります。
特に夫婦共有の不動産では、転居後の住所が同じであっても、転居日が異なると別申請となるため、注意が必要です。
住所変更登記を検討する際は、現在の登記内容だけでなく、各共有者の転居日についても確認しておくことが大切です。
なお、連帯債務者であっても不動産の所有権を有していない場合には、所有者としての住所変更登記は不要です。
一方で、抵当権の登記事項に債務者として記録されている場合には、抵当権の変更登記が必要になることがあります。
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スタッフ 髙原