2023年9月25日 11:12 am

非農地証明とは、

農地(田や畑)が耕作されずに放置され、「山林や原野のように荒廃してしまった」

「建築許可を取得する事なく建物を建築してしまった」などの場合に、農地転用の手続きを踏むことなく、「非農地」として証明書を発行し、地目変更登記等ができるよう定められているものです。

☆非農地証明として認められる条件☆

・農地法施行前の昭和27年10月20日以前から非農地であった土地

・自然災害による災害地等によって農地への復旧ができないと認められた土地

・耕作不適・耕作不便等やむを得ない事情によって、10年以上耕作放棄(※市によって異なる)されたため自然潰廃した土地で、農地への復旧が認められない土地

・人為的に転用した土地で、転用事実行為から概ね15年以上経過(※市によって異なる)しており、その開発行為及び建築行為などにつき他法令の許認可を受けているか又は受ける見込みがあり、農地行政上も特に支障がないと認められる土地

・農業用施設等に転用された土地

・その他農地転用許可を要しない事案で転用行為が完了している土地

・過去に農地法第4条又は農地法第5条の許可書が交付されたことが確認でき、転用されている土地

 

となっています。

 

注意点

登記記録の“表題部”の地目が、山林や宅地などと記録されている場合は、

現況が農地又は採草放牧地と判断できたとしても、当該証明書は発行されません。

そして、意図的に農地以外の方法で使用をし、申請をしても許可はおりないので注意が必要です。

 

農地又は採草放牧地に該当するかに関しては、当該土地の客観的な事実状態に基づいて、農業委員会がその状況によって認定することになります。

その為、非農地証明の申請をするには、土地の所有者や相続人が、土地の所在地の農業委員会に対して行います。

申請をした後、農業委員会が現地調査などを実施し、証明の可否を決定する流れとなっています。

 

通常、農地を売買する際には、現在の農地法に基づき農業委員会に申請をし、許可を得た上で売買による所有権移転登記や事前に地目変更登記をしなくてはなりません。

その為、登記簿上の地目が「田」や「畑」になっている場合、宅地やその他の地目に比べると売買がしにくいと言われています。

しかし、所有している土地が、登記簿上「田」や「畑」になっている場合でも、

昭和27年の農地法施行前から農地以外の用途で使用していた場合などは、非農地証明書を取得できる可能性もあります。

 

そのような土地をお持ちの場合は、土地がある場所の農業委員会に一度お問合せしてみるのもいいかもしれません。

 

田・たんぼのイラスト 畑のイラスト

何か気になる事・ご不明点等がございましたらお気軽にお問合せください。

豊田市で司法書士をお探しなら

司法書士スパークル総合法務事務所へどうぞ

 

スタッフ 丹羽