【スタッフブログ】ことば日和　－秋－

― 秋 ―

日本語には、季節のうつろいを丁寧に感じ取る美しい表現がたくさんあります。
その中でも「秋」という言葉には、特別な深みがあります。

「秋」という字は、もともと「禾（のぎ）」＝稲と「火」からできています。
稲が実り、穂が黄金色に染まる時期――それを“火のように輝く季節”として表したのが「秋」なのだそうです。
まさに、実りの季節であり、自然が豊かに燃える季節なのですね。

また、日本語の「秋」は“あく”という古語に由来するとも言われます。
これは「飽く（満ちる）」や「明く（明ける）」と同じ音を持ち、
「一つの季節が満ちて、次の季節へ移ろう時」を意味しているのだとか。（諸説あり）

たしかに、秋は夏の名残を少しだけ残しながら、冬へと静かにバトンタッチしていく季節です。

今、豊田市の街でも少しずつ朝晩がひんやりしてきました。
木々の色づきはもう少し先ですが、空気の中に“秋の香り”が漂うようになってきましたね。
そんな季節の変わり目に、温かいお茶を片手に、ふと空を見上げる時間を持てたら素敵です。

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スタッフ　森下