以前のブログで、「抵当権抹消」についてご説明させていただきました。
その際のブログがこちらになります。
不動産に設定されている抵当権を抹消するためには、通常「抵当権抹消登記」の申請が必要です。
しかし、その不動産が「共有名義(持分所有)」の場合、単独名義のケースとは申請の手続きが少し異なります。
この記事では、共有名義の場合の抵当権抹消登記の流れ、注意点をわかりやすく解説します。
◆共有名義の抵当権は共有者全員にかかる
抵当権を抹消する行為は、共有者全員に関係する手続きになります。つまり、不動産が共有の場合で共有者全員の持分について抵当権を設定した場合は、抵当権抹消登記の申請人は共有者全員になります。申請を行う司法書士に登記を任せる際には、基本的には共有者それぞれが委任状を作成し、捺印を行う必要があります。
しかし、抹消登記は民法252条5条に基づき『保存行為』として認められているため、共有者の内一人と抵当権者全員による抹消登記も可能となります。共有者の一人が遠方に住んでいる等の場合は助かりますね。
※『保存行為』とは…共有物の状態を維持するための行為であり、共有者の一人が単独で行うことができます。抵当権抹消登記は、共有者の全員の利益となる為、申請人が最低限の一人で完結できるものとされています。
【共有物の管理】
民法第二百五十二条 共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
2 裁判所は、次の各号に掲げるときは、当該各号に規定する他の共有者以外の共有者の請求により、当該他の共有者以外の共有者の持分の価格に従い、その過半数で共有物の管理に関する事項を決することができる旨の裁判をすることができる。
一 共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
二 共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。
3 前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
4 共有者は、前三項の規定により、共有物に、次の各号に掲げる賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利(以下この項において「賃借権等」という。)であって、当該各号に定める期間を超えないものを設定することができる。
一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等 十年
二 前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等 五年
三 建物の賃借権等 三年
四 動産の賃借権等 六箇月
5 各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
◆共有者の内一人が抵当権抹消登記の申請をする時の注意点は?
抹消登記の書式としては、基本形と同じように権利者としては、共有者全員を記載します。それに実際に申請する共有者の氏名のところに「(申請人)」と記載します。
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