2023年2月27日 10:18 am

相続時、被相続人が遺産を所有していた場合には相続人はその遺産を相続することになります。

その際の分割方法についてご紹介させていただきたいと思います。

分割方法は大きく分けて4種類あります。

①現物分割

現物分割とは、遺産を「そのままの形で引き継ぐ」方法です。

例えば

土地・建物は長男

預貯金は二男

宝石・自動車は長女

というようにそれぞれの相続人がそのままの形で受け取る方法です。

 

②代償分割

代償分割とは、遺産を1人の相続人が取得し、他の相続人に法定相続割合に応じた代償金を支払う方法です。
(例)5000万円の不動産と1000万円の預貯金があり、3人の子どもが相続人の場合。
長男が全てを相続し、兄弟2人にそれぞれ約2000万円ずつ(法定相続分である3分の1)の代償金を払います。

代償分割は現物分割と違い、代償金が支払われるので他の相続人から不満が出にくい方法です。

しかし、上記の例の場合には長男が兄弟2人に代償金を支払うだけの資力が必要となります。

 

③換価分割

換価分割とは、不動産を売却して売却金を相続人間で分け合う方法です。

相続人たちが協力して不動産を売却した後、諸経費を差し引き、手元に残った金額を法定相続割合に応じて分配します。
たとえば6000万円の不動産があって3人の子どもが相続するとき、不動産が6000万円で売れて諸経費が600万円かかったとします。

残りの5400万円を子ども達が3分の1ずつ分けるので、全員が現金1800万円ずつを受け取ります。
換価分割の場合、不動産を売却してしまう為「評価」の必要がなく、どの評価方法を適用するかで相続人たちが揉めるリスクもありません。
ただし売却を急ぐと安値でしか売れない可能性もありますし、諸経費が差し引かれるので手元に残る金額が思ったより低くなってしまうケースも少なくありません。

 

④共有

共有とは、不動産を「分けない方法」です。

相続人たちが話し合いの上どうしても不動産の分け方について決められない場合や、話し合いができない場合などに「とりあえずそのままにする」というのが共有です。

相続した不動産を共有する場合、法定相続人が法定相続割合に応じた「共有持分」を取得してそのまま全員で共有状態にします。

ただし共有状態の不動産は、1人1人の共有持分権者が自由に管理処分できない為活用が難しく放置状態になり、固定資産税だけがかかってしまう恐れがあり、売却する際にも「共有持分権者全員の合意」が必要です。このような問題があるので、相続不動産を共有のままにするのはお勧めではありません。不動産を相続したら、現物分割、換価分割、代償分割のどれかの方法で分けるのがオススメです!!

 

各ご家庭にあった相続の仕方があると思いますので参考にして頂いた上で、一度ご家族様で話し合ってみてください☆

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丹羽