相続が発生した場合のお手続は、相続人全員の協力が必要となります。
不動産や預貯金等の相続手続きを進めるには、初めに、遺産の割振りについて相続人全員で話し合います。
その後、遺産分割協議書を作成したうえで、各所(法務局や銀行など)に提出しなければなりません。
遺産分割協議は相続人全員が参加しなければ無効になってしまうため、面識がない相続人や疎遠になっている相続人がいる場合であっても、その方達と連絡を取る必要があります。
近年では、親族間交流の希薄化や、家庭事情の複雑化が進む中で、
長い間会ったことのない義理の兄弟姉妹やその甥姪、先妻の子供等が、相続人の中に含まれるケースも少なくありません。
最初の接触でつまづいてしまうと、話し合いがまとまらず、その後の手続きがスムーズに進まない等の問題も出てきてしまいます。
話し合いがまとまらない場合の原因としては、「初対面にも関わらず、いきなり故人の財産分けの話をされた」、「相続分を放棄してくれと言われた」などが挙げられます。
いきなり、面識のない人や疎遠である相続人から、そんな風に言われてしまうと話し合いをしたくないと思われる方もいらっしゃいますよね。
また、急に自宅を訪ねてしまうと、相手も警戒してしまい、その後の遺産分割協議にも悪影響が及ぶ可能性も考えられます。
そこで有効なのが、自筆による手紙です。
親族や知人への聞取りを行い、また戸籍の附票等を取得し、名前・住所・電話番号等がわかったところで、
手書きの手紙を投函することが効果的です。
手紙に記入する内容は、
①あいさつ
②被相続人が亡くなったことのご報告
③連絡が遅くなったお詫び
④手紙を出すことになった経緯
⑤なぜ連絡先がわかったのか
⑥遺産分割に協力してもらいたい旨
⑦形見分けやお墓について
⑧手紙を出す方の連絡先
等を記入すると、こちらの趣旨をしっかりと伝えることができ、手続きをスムーズに進められる場合が多いです。
しかし、疎遠になっている相続人が多い場合ですと、戸籍の収集だけでも多くの時間を要します。
また、手紙を出した後すぐに連絡をくれる方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。
相続の手続きをお急ぎの場合であれば、早めに相続人の特定を行い、相続人の方々に連絡をしましょう。
当事務所でも、相続人の特定から相続登記まで行っておりますので、何かお困り事がございましたらお気軽にご相談ください。
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スタッフ 丹羽