先日のスタッフブログで、「子どもたちにお金の勉強をさせる」為にマルシェを開催したという記事がありました(先日のブログはこちらをご参照ください)。
小学校からお金の大切さや重要性を理解させたり、金融の仕組みを学ばせたりすることはとても重要なことだと思います。一般的にお金に関する教育のことを「金融教育」と言います。2022年度から高校で金融教育が必修化され、公民や家庭科で資産形成などに関する授業が行われるようになり、2024年4月からは企業や学校での金融教育の強化を担う「金融経済教育推進機構」が発足し、本格的に活動が始まったそうです。
金融教育の中でもわたしが一番知ってほしいのが「契約」についてです。2022年4月から成年年齢の引き下げが始まり、18歳で成年とみなされるようになりました。保護者などの同意なく賃貸や携帯電話、ローン、クレジットカードなどの「契約」を結ぶことが可能になったのです。きちんと知識がないまま契約を結んでしまうと、予想外の損失を被ったり、騙されたりする可能性があります。そのような事がない為にも、子供たちにはしっかりと「契約」の知恵を身に付けてほしいと思います。
◆契約について
未成年者が契約をする時は、保護者などの同意を得なければいけませんが、成年になると自分一人で契約ができるようになります。契約をすると、権利と義務が生じます。契約は自分と相手が合意すれば成立しますし、口頭で合意するだけでも成立します。契約をすると、自分勝手な理由で契約をやめることはできませんし、相手にも契約を守るよう要求することができます。
◆契約書について
先程口頭で合意するだけでも契約は成立すると記載しましたが、その場合
①契約の内容が不明確になる。
②契約の成立を証明するための証拠が残らない。
というような問題が発生します。貸した相手が「お金を借りた覚えはない。何か証拠はあるのですか?」と言って来た場合困ってしまいますよね。そのようなトラブルに備えるために作成するのが「契約書」です。高額な契約の時などには「契約書」を作成しておくと良いと思います。わたしが銀行で住宅ローンに携わっていた際にも、いわゆる借用書と言われる「金銭消費貸借契約書」を作成して契約をしていました。借入総額はいくらか、返済期間は何年か、返済金額はいくらか、金利は何%かなどに始まって非常に多くの確認事項が発生する為、この契約書はとても重要になります。
2022年4月の成年年齢引き下げの後、18歳・19歳から各地の消費生活センター等に様々な多くのトラブルによる相談が寄せられているようです。このようなことを未然に防ぐためにも、子供たちにはしっかりと「金融教育」について学んでほしいと思います。
本件に関してお困りごと、ご質問などがございましたら、お気軽にお問合せください。
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スタッフ 倉橋