2023年3月1日 9:31 am

借地権とは、「建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権」の事で、

“建物を所有することを目的”として土地を借りる権利のことです。

土地を借りる目的は、建物の所有であるということが前提なので、

建物の建たない土地には借地権は設定できません。(地目が田や畑など)

マイホームを購入する際に土地と建物を購入する人がいますが、

借地権を利用すれば、土地の所有者である地主に地代を支払うことで、

土地をまとまった期間借りることができます。

通常、土地の購入時には不動産取得税がかかり、

所持していると固定資産税や都市計画税などを支払う必要がありますが、

借地権の場合は土地の所有権を持っている地主に税金を支払う義務があるため、

借地人は支払う必要がなく、土地の購入費用などを抑えられるというメリットがあります。

家・建物のイラスト「1階建て一軒家」

借地権は「地上権」「賃借権」に分けられます。

地上権は、他人の土地を使う権利のことで、土地の所有者の承諾なしに土地を貸したり、その土地に建っている建物を売却したりできる権利です。

賃借権は、賃貸借契約において借主が得る権利で、こちらは一般的に土地の所有者の許可がないとその土地に建てられた建物の建て替えや売却はできません。

地上権は、土地の所有者にとって明らかに不利な条件が多いことから、借地権に設定される権利としては賃借権が一般的です。

 

住居用として使用されることが多い借地権についてご紹介させていただきます。

 

①普通借地権

契約期限は決まっていますが、更新することにより半永久的に借りることが可能となります。

存続期間は構造に関係なく始まりは30年、合意の上の更新なら1回目は20年、以降は10年となっています。

 

②定期借地権 (一般定期借地権)

定期借地権付き一戸建て住宅、定期借地権付きマンションで住宅用として土地を賃借することが可能です。

契約期間は50年以上。更新はなく契約終了後は更地にして返還する必要があります。

 

メリット

・土地の固定資産税、都市計画税の負担がいらない (地代で負担していることにはなる)

・土地が利便性や立地条件の良い場所にあることが多い

・借地権付きの建物を購入する場合、所有権付きより安く手に入る

固定資産税のイラスト(土地)

デメリット

・地代の負担がある

・土地が借主の所有物にはならない

・更新時には更新料が必要な場合がある

・建物を売却する際には地主の承諾がいる(譲渡承諾料が必要)

・増改築の際、地主の承諾がいる(承諾料が必要な場合も)

・借地権は第三者に売却するのがむずかしい

 

もし借地権付き建物の購入を検討する場合には、借地権に関する法律上の制約などを正しく理解したうえで、ご検討ください。

 

お気軽にご相談ください。(初回相談は無料です)

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丹羽