先日のブログで、「令和7年5月頃を目途に、戸籍に氏名の振り仮名を記載する制度を開始することが予定されています。」と記載させていただきました。従前、戸籍においては氏名の振り仮名は記載事項とされておらず、戸籍上公証されていませんでしたが、この改正法の施行により、戸籍の記載事項に氏名に加えて、新たに振り仮名が追加されることになりました。戸籍に氏名の振り仮名が記載されることで、本人確認情報として、氏名の振り仮名が利用できるようになります。
■本人確認とは
本人確認とは、銀行で新たに口座を開いたり、クレジットカードを作ったりした際に、申し込みをする人が他人の名を語ったり、架空の人物名義を利用していないかなどを確認し、間違いなく本人であることを確認するための手続きです。
個人の場合、本人確認書類は氏名・住所・生年月日の記載がある公的な書類が必要となり、運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・健康保険証などがそれに当たります。
運転免許証やマイナンバーカードには氏名の振り仮名の記載はなく、銀行での口座開設の際はお客様が記載した申込書通りに口座開設をします。わたしが銀行に勤めていた際にあったのが、氏名の振り仮名に誤りがあったケースです。
※振り仮名の誤りの例 … 氏の振り仮名が「ナカダ」が正しいが「ナカタ」になっている
お客様に振り仮名の誤りを指摘された場合、銀行の誤登録であると分かればすぐに修正可能なのですが、誤登録かどうかすぐに分からない場合は勝手に修正する訳にはいきません。その場合はお客様の申し出が正しいことを確認する為に、参考資料としてパスポートや健康保険証(国民健康保険証を除く)をお持ちいただくよう依頼した上で修正する必要があります。
お客様がパスポートを保有していない場合・健康保険証に振り仮名の記載がない場合は、今回の改正によって戸籍に記載されることにより、住民票の写しやマイナンバーカードにも記載できるようになるので大変助かると思います。
■手続のおおまかな流れについて
◆初めて戸籍に記載される者👶
◆既に戸籍に記載されている者👭
改正法の施行日(令和7年5月頃を予定)後1年以内に限り、氏名の振り仮名の届出をすることができます。届出がない者については、届出期間(1年間)経過後に、本籍地市町村長が振り仮名を記載します。
こちらの手続については、まだ決まっていないことが多いようなので、制度が始まるまでに今一度ご自身の振り仮名について確認しておいた方が良いかもしれませんね。
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スタッフ 倉橋