2023年7月3日 11:53 am

「未登記建物」とは、

本来登記していなければならない建物が登記をされていないという事です。

登記されていないという事は、登記簿謄本を取得することができない為、建物の所有者が誰なのかを証明することができないのです。

 

女性の表情のイラスト「疑問」

☆「未登記」とは、数種類のケースが考えられます。

 

・建物の全てを登記していない場合

 

・一部未登記建物(表題部変更未登記)

敷地内の一部建物(倉庫や車庫などの付属建物)等を登記していない場合

 

・一部未登記建物(権利部変更未登記)

所有者の氏名や住所、抵当権の内容等に変更があった場合に変更登記をしていない場合

 

が存在します。

 

そもそもなぜ未登記建物が存在してしまうのか?という点ですが

現在ですと、建物を建てる際には住宅ローンを利用して建てられる方が多いかと思います。

融資を受けるには抵当権設定登記”という登記をしなくてはいけません。

この登記をするには、建物の登記が必要であり、未登記建物では住宅ローンを申請しても却下されてしまいます。

しかし、昔の建物などは、住宅ローンを使わずに建物を建築・購入するケースも多かったため、

未登記建物が多くなる傾向となり、遺産相続で建物を相続した際に初めて未登記建物だったと知るケースが増えています。

 

未登記家屋をそのままにしてしまうと

不動産登記法第164条により、10万円以下の過料に課せられてしまう恐れがある

②増改築やリフォームをする際に融資が受けられなくなってしまう恐れがある

③売却がスムーズにできなくなってしまう恐れがある

 

などのデメリットがあります。

また、土地は第三者が所有しており、建物のみを購入・相続したとします。

その時に登記をしていないと、土地の所有者に建物の立ち退きを要求されても、所有権を証明して対抗することができなくなってしまいます。

そうならない為にも、建物を建てられた際は登記をすることをオススメしております。

 

相続などで所有することになった建物が未登記だった場合には、

「未登記家屋所有者変更届出」を市町村に提出することにより“所有者が誰なのか”を知らせる事ができます。

☆届出書や届出をするにあたっての必要書類に関しては各市町村により、異なりますので、

詳しくは物件のある地域の市役所のホームページを確認してみてくださいね!

市役所のイラスト

不動産の売買・相続登記などで気になることがございましたら

いつでもお気軽にお問合せください。

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スタッフ 丹羽