2024年1月18日 11:28 am

 

相続が発生した場合、相続登記の申請手続きをはじめ、被相続人名義の預金の払戻し等の様々な手続きが必要となります。

 

相続手続きに必要となる書類の1つに、①被相続人の戸籍謄本や②相続人の方の戸籍謄本があります。

①に関しては、被相続人が使用していた金融機関や提出先によって、

・出生から死亡までの連続した戸籍謄本(原本)が必要な場合

・死亡したことが確認できる戸籍謄本(原本)のみ必要な場合

等と異なりますので、お手続きを行う際は、提出先に必要書類をお問合せください。

戸籍謄本のイラスト

ある金融機関の場合では、

手続きに必要な書類を提出し、書類に不備がないか確認のうえコピーを取ります。

不備が無い場合は問題なく手続きに入りますが、不備があった場合は、再度書類の収集を行ったうえで窓口に行く必要があります。

(各金融機関によって異なります)

 

戸籍謄本等を一式提出した場合は、担当者がコピーを取ったり、戸籍等が揃っているかの確認を行う時間が発生し、双方の負担となることがあります。

また、金融機関以外での手続きもある場合には、その度に戸籍謄本の束を持参しなくてはならないという負担もございます。

 

そこで、平成29年5月29日から開始した制度が「法定相続情報証明制度」です。

この制度は、法務局に被相続人の相続関係を証明する戸籍謄本一式と*法定相続情報一覧図を提出すると、登記官が一覧図に認証文を付し、写しを交付してくれるものです。

写しは、戸籍謄本の代わりとなり、各種相続手続において使用することが可能です。

※あくまでも、戸籍謄本の代わりに使用することができる書類になりますので、

 戸籍謄本以外に必要書類がある場合(遺産分割協議書など)には、別途用意が必要です。

 

 


 

 

■制度の手順■

 

①戸籍・除籍謄本等を収集

②法定相続情報一覧図の作成

③申出書を記載し、①と②を添付して法務局に申出をする。

④登記官による確認、法定相続情報一覧図の保管

⑤認証文付き法定相続情報一覧図の写しの交付、戸除籍謄本等の返却

⑥各種相続手続きへの利用

 

 

 

法務局のイラスト


 

■申出について■

 

申出をすることができるのは、相続人です。

また、代理人となることができるのは、法定代理人のほかに

①民法上の親族

②資格者代理人(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士)となります。

 

申出をすることができる登記所は、

①被相続人の本籍地

②被相続人の最後の住所地

③申出人の住所地

④被相続人名義の不動産の所在地

を管轄する登記所です。

 

また、申出は郵送で行うことも可能です。

 


■法定相続情報一覧図について■

 

◇一覧図の写しは、相続手続きに必要な範囲で、複数発行が可能。

必要なお手続きが複数ある場合には、あらかじめ複数発行をしてもらいましょう。

 

◇法定相続情報一覧図の保管期間中(5年間)は、一覧図の写しを再交付することが可能。

しかし、再交付を申出することができるのは、当初、一覧図の保管の申出をした申出人に限られます(他の相続人が再交付を希望する場合は、当初の申出人からの委任が必要です。)。

 

 

この制度を活用することにより、各種手続きをスムーズに行うことができます。

最近では、金融機関でも一覧図を活用したお手続きが増えてきているようです。

当事務所でも、法定相続情報一覧図の作成・申出を行うことも可能ですので、

もし、何かご不明点等ございましたらお気軽にご相談ください。

 

 

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司法書士スパークル総合法務事務所へどうぞ。

スタッフ 丹羽